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8月のパリ


8月のパリは夏真っ盛り。大陸性気候のため日本の夏ほど蒸し暑くはないが、逆に太陽光線の強さをいやというほど知ることになるので、まず第一に、直射日光から身を守るグッズを忘れないようにしたい。具体的には、スキンクリームなどのスキンケア用品、サングラス、帽子(現地でおしゃれなものを調達することは可能)など。それからやたらと喉が乾くので、出費を抑えたい人は小さな携帯用の水筒などを持っていると心強い。もちろん、欧米流にミネラルウォーターのボトルをそのまま持ち歩くのも一案だ。

 服装は、日本の真夏を想定すればまず間違いはないが、パリは日本のように建物の中に入れば冷房が効いている、ということはあまりないので、なるべく涼しい格好をしていたほうが無難。とはいうものの、教会や寺院を訪れる場合は、あまり肌を露出した服装は好ましくない。旅行中でも常識の範囲内のTPOはしっかり頭に入れておこう。                       

 ちなみに、今年のパリでは女性にはストラップ・ワンピースなど涼しげなデザインが人気。デザインは花がらがふんだんに取り入れられたものが注目の的。色は派手な原色よりも、夏らしいさっぱりとした色に、小さな花がらなどのポイントが入ったものをよく見かける。男性にはクラッシックながらも、遊び心を忘れないイタリア調のデザインが人気。カジュアルながらも、フォーマルにも十分通用するというのがポイントなのだ。ちょっとお洒落なレストランへでかけるときなどには、シックにきめてみたい。                                    

 夏のフランスでは雨が降ることはあまりないので、傘をわざわざ日本からもってくる必要はないだろう。たまに雨が降っても、少し待てば空はまたいつものように青々となるのだ。また、今年は異常気象で、雨が降ると8月でもちょっぴり肌寒い感じがするので、もしものときに備えて薄手のカーディガンなどをもってくると心強いだろう。                            

 それから、夏場は薄手の服装をする関係から、財布やパスポートなどを人目につきやすいポケットやウエストポーチなどに入れる人が多いが、これは十二分に注意したい。現金はあまりたくさん持ち歩かないようにするのは護身の基本だが、できればパスポートと航空券も出発前に、または宿泊先のホテルで、必要な部分だけコピーをとっておいて、オリジナルはホテルの貸金庫に預け、外出の際にコピーをもって行くのがベストである。                 

★ニースの服装アドバイス

 8月のニースでは、日本の真夏よりさらに強い太陽が一日中照りつけている。この時期は空に雲ひとつ無い快晴の日が続き、直射日光がジリジリと照りつけて、肌が痛く感じるほどだ。

 しかし、暑いといっても日本のような蒸し暑さではないので、乾燥した地中海性のカラリとした真夏日を満喫できる。ただし、暑いことにはかわりがないので、ちょっと激しい運動をすれば、汗が噴き出すことはうけ合いだ。強烈な太陽の光線に慣れていない人は、あまり無理をせず、日中は日陰などでしばしば休憩することが大切。特に、太陽の照りが一番強い昼過ぎから3時ごろまでは、太陽の光線を避けて、屋内で休憩をとり、夕方前ごろからまた活動を再開するのがおすすめ。この季節は夜9時過ぎごろまでは明るいので、夕食後の散策も十分楽しめる。

 また、空気が乾燥しているため身体が水分不足になりやすいので、現地ではミネラルウォーターをボトルごと持ち歩いている人も多い。日中は日ざしを避けるために、女性だけでなく男性も帽子を着用することをおすすめする。女性は日傘などをさすとお洒落な日避け対策となるだろう。

 急激な日焼けを避けたい人は、日焼け止めクリームは必須アイテムだ。また日焼け後の肌の手入れ用のクリームなども持っているとよいだろう。ウエットティッシュなどもポケットにしのばせておけば重宝する。

 この時期には海水浴が本格的にスタートするので水着は是非もってきてほしい。もちろん、現地のホテルや街のブティックでは今年の流行デザインの水着が豊富に取り揃えてあるので、帰国後の日本の夏に備えて購入するのも一案。ただし、女性の場合は、サイズ合わせが難しいことも覚えておこう。なお、目の弱い人はサングラスが必携。

 服装は、TシャツにショーツというカジュアルなスタイルでもOKだが、場所によってはきちんとした身なりをしていないと入場を断られることもあるので注意が必要。特に教会や修道院などの宗教関係の建物では、肌の露出は歓迎されないため、夏物のカーデガンなどがあると便利だ。


★8月の祝祭日

8月15日(火曜日):Assomption(聖母昇天祭)

 銀行、郵便局、大使館、病院などの公共機関は基本的にはすべてお休み。交通機関は、SNCF(フランス国鉄)は祝日ダイヤで運行され、パリ市地下鉄(メトロ)は平日より本数が少ないダイヤで運行される。バスはほとんどの路線が運休となり、一部の主要路線は祝日ダイヤで運行される。

 ブティック、デパートなどの商店はほとんどが休業。レストランもほとんどが閉店となる(8月はバカンスの季節なので、多くのレストランは休業中という状況も加わっている)。

 ただし、ホテルでは、宿泊客のためにホテル内部にあるレストランを営業しているところが多い。これらのレストランは宿泊客でなくても利用できる。また、街のブラッセリー、マクドナルドなどのファーストフード・レストランはほどんど営業している。なお、生鮮食料品を取扱う小規模商店は営業しているところも多いので、緊急の場合は食料品などの購入に便利。  また、美術館関係は現在のところは閉館になるという情報はないが、ルーブル美術館は定休館日が火曜日なので、この祝日は休館となる。

 なお、8月はフランスでは長期バカンスのシーズンとなるので、多くの店やレストランは休業中となる。観光地では観光客向けのブティックなどは営業しているが、高級ブティック街などでは、休みの店が目立つだろう。しかし、美術館をはじめとする観光地は、バカンス期間と言えどもちゃんとオープンしているので、観光地巡りについては心配はいらないようだ。


★ディズニーランド・パリに新アトラクションがオープン

ディズニーランド・パリ(旧ユーロディズニーランド)にこの度新しいアトラクションがオープンした。新しいアトラクションとは、日本の東京ディズニーランドでも大人気の「スペースマウンテン」。アトラクションの内容はすでにご存じの通り、宇宙のようなドームの中を高速のジェットコースターで駆け巡るというものだが、ディズニーランド・パリの「スペースマウンテン」は日本のものとは一味違う。ジェットコースターが発進する際に、大きな大砲のような中に入り込み、大砲からコースターを宇宙に打ち放つ、というスタイルなのだ。

 この新アトラクションは現在大人気で、夏のハイ・シーズン中は、待ち時間の平均が約1〜2時間もかかる。トライするには少々辛抱しなくてはならないようだ。


★ユーロスターの新しい時刻表

パリ〜ロンドンの交通機関として浸透しはじめた「ユーロスター」は、着々と運行本数を伸ばしており、今年9月23日までは、下記のスケジュールで運行されている。パリ〜ロンドンの片道料金は、1等大人が810フラン、1等子供が405フラン、2等大人普通料金が645フラン、ジョッカー割引(2週間前までの事前予約が必要)が395フラン。往復料金の場合は片道の倍だが、旅程に週末が含まれていれば、2等のウィークエンド割引が往復で1040フラン、ジョッカー適用のウィークエンド割引が往復で698フランなど、お得な料金も設定されている。

<時刻表>

月曜から金曜まで

列車番号   9007   9011  9015   9019  9027  9039

パリ発    07:13  08:13  09:10  10:19  12:13  15:19

ロンドン着  09:20  10:09  11:09  12:13  14:13  17:13

列車番号   9043  9047  9051  9059

パリ発    16:13 17:10  18:18  20:13

ロンドン着  18:09 19:09  20:13  22:13

注1:9043は平日は金曜のみ運行

注2:土曜日に運行される列車番号は以下の通り。

9011, 9015, 9019, 9027, 9039, 9047, 9051, 9059

注3:日曜日に運行される列車番号は以下の通り。

9011, 9019, 9027, 9039, 9043, 9047, 9051, 9059


★仏人のチューインガム好きは世界第2位

フランスではチューインガムの消費量が年々増加している。先ごろ発表された調査によると、フランスでは年間7000万枚のチューインガムが消費されており、これはフランス人国民全員が一日1枚程度のチューインガムを消費しているということになる。この数字は世界では第2位。ちなみに1位はアメリカで、国民全員が1週間に11枚のチューインガムを消費する計算になるとされている。


★新カルト・ジューヌ(若者カード)の販売開始

料金の割り引きや優待が受けられるカルト・ジューヌ(若者カード)の販売がこのほどフランスで再開された。このカードは1989年に登場したが、取得手続きが複雑で利用者が減少したことで93年以来発行が中止されていたが、この度新しいシステムの下に、発行が再開された。

 新しいカードは、ICチップが組み込まれたフランスの銀行カードと同じつくり。同カードの加盟店で買い物をする場合、10〜20%の割り引きが受けられる。対象となるものは、映画館、旅行保険の加入、国内の交通機関、運転免許の取得、レンタカー、車検、ホテル宿泊(イビス・ホテルは半額)など。利用範囲は多岐にわたり、欧州の24ヶ国で利用できる。

 また、96年からはテレフォンカードとしても利用できる予定で、将来的には「財布代わりのカード」を目指しているという。

 カードの申込み場所は、フナック、SNCF(仏国鉄)の駅、プランタン・デパートなど。料金は登録最初の3ヵ月無料時期を含んで、15ヵ月で120フランとなっている。


★エイズ患者救済のキャンペーン

エイズ患者救済のための資金を集めるため、5月21日(日)に、LA MARCHE POUR LA VIE「命のために歩こう」と題する盛大なキャンペーンが行われた。参加者はそれぞれスポンサーを募り、パリの南13区にあるSTADE CHARLETY(シャルレティ・スタジアム)からCHAMP DE MARS(エッフェル塔下の広場)まで歩き、沿道の人たちにエイズ患者救済を訴えるというもの。このキャンペーンは今年が2回目で、今年は約2万人が参加して、400万フラン(約8000万円)の基金が集まった。参加者は若者から年配までとさまざまで、中には、政府の大臣や有名歌手など著名人の参加も目立った。なお、こうしたエイズ患者救済の活動はフランスでは活発に行われている。今後の活動の詳細は05-08-09-06まで。


★「プラネット・ハリウッド」がオープン迫る!!

来月9月1日、パリのシャンゼリゼ大通り78番地にレストラン「プラネット・ハリウッド」がオープンする。このレストランは、アーノルド・シュワルツネッガー、シルヴェスター・スタローン、デミー・ムーアなどハリウッドの大スターたちが共同で経営している夢のようなレストランだ。今回パリにオープンするレストランは、現在世界中に20軒ほどあるレストランの中でも一番大きい。

 お店のプランは、1階がキャラクターグッズなどを取り扱うブティック、2階がフランス料理とカリフォルニア料理のレストラン、3階が小さな映画館、4階がオールドファッションなバーとなっている。

 なお、オープニングにはアーノルド・シュワルツネッガー、シルヴェスター・スタローンがやってくる予定で、シャンゼリゼ大通りはお祭り気分になること間違いなしだ。


★フランスの市外局番、来年より変更

1996年10月18日から、フランスの市外局番が変更される。現在はパリが(1)で地方が (16)となっているが、変更後はフランスは5つの区に分けられて、パリおよびイル・ド・フランス地区が(01)、北西部が(02)、北東部が(03)、西南部とコルシカが(04)、東南部が(05)となる。

 また、現在フランスから国際電話をかける場合は、最初に(19)をダイヤルするが、この番号も(00)に変更される。


★オペラ座で大衣装展を開催中

パリの観光名所として知られるオペラ座で現在、これまでのオペラ、バレエなどの衣装約200点を展示する大衣装展が開催されている。オペラ座ではこれまでにも小規模の衣装 展は開催していたが、今回は入り口正面の大階段、ロビー、地下ホールまで利用したとても大がかりな展示会となっている。特に大階段には、ミージュカル「オペラ座の怪人」のワンシーンを彷彿させる見事なディスプレイが施されている。この大衣装展は9月30日まで行われる予定。入場料は30フラン。開館時間は毎日10時から16時30分まで。


★付加価値税(TVA)が引き上げられる

先ごろ着任したジュペ新首相は、6月22日、財政赤字と失業対策のための補正予算案を発表。この予算案には、8月10日より付加価値税(TVA)が現在の18.6%から20.6%に引き上げられる旨が盛り込まれている。同予算案が承認されると、旅行中のショッピングの免税処置に関するTVAのパーセンテージは20.6%に変更となるので、旅行者は注意されたし。


8月のパリは、1年を通して最もパリらしくない季節だ。というのも、8月はほとんどのパリジャンやパリジェンヌはバカンスに出かけてしまい、パリに残っているのは外国からの観光客だけ、という状況なのだ。ブティックやレストランも8月いっぱいはお店を閉めてしまっているところが多く、街のあちらこちらでは、何となくもの寂しげな雰囲気が漂っている。

 とは言うものの、この季節は閑古鳥が鳴く街を思うままに闊歩できる、という楽しみ方もある。じりじりと熱い太陽の日射しを肌に受けながら、ひっそりとした古い町並みを歩き回ると、いままで知らなかったパリの姿を目にすることができるかも知れない。静寂が支配する裏通り、閑散とした市場などを通して伝わってくるパリジャン・パリジェンヌたちのバカンスにかける情熱は、日本人には新鮮な印象となって心の隅に残るだろう。

 パリジェンヌ・パリジャンの姿があまりが見当たらないといっても、8月のパリは相変わらず美しい。住宅街の表通りには、フレンチ・ウィンドーに赤や紫のカラフルな花で一杯の花壇がかけられており、アンティークな建物と新鮮な花の不思議なコントラストを生み出している。歴史的建造物まぶしい太陽の日射しを受けて、それらを眺める者に悠久の時の流れを止めているような錯覚を起こさせる。パリの街は、季節を選ばず訪れる者にその魅力をじっくりと語りかけてくれるのだ。

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